研究分野
フォトニクスポリマー
キーワード
高速プラスチック光ファイバー及び通信システム、リアルカラーディスプレイ、ゼロ複屈折ポリマー、超複屈折ポリマー
プロジェクト概要
慶應フォトニクス・リサーチ・インスティテュート(KPRI)は、2010年内閣府最先端研究開発支援プログラム事業(略称FIRST)に小池康博教授が採択されたことを機に設立されました。 KPRIは、フォトニクスの基礎研究のみならず、学術の成果を社会に還元するという位置付けであり、民間企業の方と共同研究を行うなど、産業との結びつきも重視し、研究活動を行っています。 これまでに、フォトニクスポリマーと呼ばれるプラスチック光技術を研究し、すでにさまざまな基本特許が成立しています。エラーフリープラスチック光ファイバーをはじめとする光ファイバーの研究、そして高精細ディスプレイのためのフォトニクスポリマー材料の研究の2つを両輪として、それぞれの知見を相互に生かし産官学の連携のもと、研究開発を進めています。
詳細はKPRIホームーページをご覧ください。
希望する共同研究
・大容量、省電力、低遅延のデータ通信を実現する革新的エラーフリーPOF(プラスチック光ファイバー)伝送システムの大規模データセンター、医療機器、車載への展開。
・新規複屈折制御フィルムの工業化技術の確立。
連携実績
【研究実績】
- 1995年~1998年
(財)神奈川科学技術アカデミー小池「光超伝送プロジェクト」 - 1998年~2001年
通信・放送機構(郵政省予算事業)「プラスチック光ファイバーの開発」 - 2000年~2005年9月
(独)科学技術振興機構ERATO「小池フォトニクスポリマープロジェクト」 - 2005年10月~2011年3月
(独)科学技術振興機構ERATO-SORST小池フォトニクスポリマープロジェクト - 2010年3月~2014年3月
内閣府 最先端研究開発支援プログラム(FIRST)「世界最速プラスチック光ファイバーと高精細・大画面ディスプレイのためのフォトニクスポリマーが築くFace-to-Faceコミュニケーション産業の創出」 - 2013年12月~2017年11月
科学技術振興機構 (JST)研究成果展開事業研究成果最適展開支援プログラム シーズ育成タイプ(A-STEP)「ゼロ複屈折粘着剤の高精細・大画面液晶ディスプレイへの実用化」 - 2015年4月~2020年3月
科学技術振興機構 (JST) 戦略的イノベーション(S-イノベ)創出推進プログラム「フォトニクスポリマーによる先進情報通信技術の開発」 - 2015年4月~2019年3月
科学技術振興機構 (JST) 産学共同実用化開発事業(NexTEP)「フォトニクスポリマー技術を利用した高性能液晶ディスプレイの開発」 - 2016年1月~2017年1月
新エネルギー産業技術総合開発機構(NEDO)エネルギー環境新技術先導プログラム「プラスチック光ファイバが創る超省電力8Kネットワーク社会の実現」 - 2016年10月~2019年3月
科学技術振興機構 (JST) 研究成果展開事業 研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)ステージIIシーズ育成タイプ「高画質ディスプレイを実現する複屈折制御フィルムの開発」 - 2017年1月~2018年3月
日本医療研究開発機構 (AMED)「未来医療を実現する先端医療機器・システムの研究開発/安全性と医療効率の向上を両立スマート治療室の開発」 - 2017年6月~2018年2月
新エネルギー産業技術総合開発機構(NEDO)「IoT推進のための横断技術開発プロジェクトの周辺技術・関連課題における小規模研究開発」研究開発テーマ「ノイズレスGI型プラスチック光ファイバによる超高速IoT社会の実現」 - 2017年9月~現在
Nitto・慶應義塾大学光ケーブル共同研究センター - 2022年9月~2024年3月
総務省 情報通信研究機構(NICT)Beyond 5G研究開発促進事業(一般型)「エラーフリーPOFによる革新的通信システムの開発」 - 2024年4月~現在
総務省 情報通信研究機構(NICT) 革新的情報通信技術 (Beyond 5G(6G))基金事業「エラーフリーPOFによる革新的通信システムの開発」
この他、多くの民間企業との共同研究実績あり。
プロフィール
KPRI所長 |
1982年 慶應義塾大学大学院工学研究科 博士課程修了
1989年~1990年 米国ベル研究所訪問研究員
1997年~2020年 慶應義塾大学理工学部 教授
1998年~現在 プラスチック光ファイバー国際会議全体議長
2000~2005年 科学技術振興機構(JST)ERATO小池フォトニクス
ポリマープロジェクト 総括責任者
2005~2011年 科学技術振興機構(JST)ERATO-SORST「Fiber-to-the-Displayのためのフォトニクスポリマー」研究総括
2003年~2004年 東北大学客員教授
2007年~現在 アイントホーヘン工科大学名誉博士号
2009~2018年 ワシントン大学客員教授
2010~2014年 内閣府 最先端研究開発支援プログラム(FIRST) 中心研究者
2010年~2020年 慶應義塾評議員
2020年~現在 慶應義塾大学 Distinguished Professor
2022年~2023年 総務省 NICT(情報通信機構)Beyond 5G研究開発促進事業「エラーフリーPOFによる革新的通信システムの開発」代表研究責任者
2024年~現在 総務省 NICT革新的情報通信技術(Beyond 5G(6G))基金事業「エラーフリーPOFによる革新的通信システムの開発」代表研究責任者
専門:高速GI型プラスチック光ファイバー、高輝度光散乱導光ポリマー、ゼロ複屈折性ポリマーに代表されるフォトニクスポリマー
主な受賞:1989年 Society of Plastics Engineers (SPE) 電気・電子部門賞
1994年Society of Plastics Engineers (SPE) International Engineering and Technology Award-Fred O. Conley Award-
2001年第42回藤原賞
2002年度高分子学会賞
2006年紫綬褒章,
2015年Society for Information Display 2015 Special Recognition Award 2015
2020年2019年度高分子科学功績賞
2021年度高分子学会フェロー、他。