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第2回 K2オープンセミナー『素材の機能がシステムを変える』

2023.12.12
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 今までの歴史を大きく変えることになった産業の幕開けをみると、半導体や液晶、そしてLEDなど素材がシステムを根こそぎ変えた例が数多くあります。これらのイノベーションは、システム開発の延長から生まれたものではなく、素材の機能がシステムを変えてしまった例です。 本セミナーでは、素材から生まれた新しい機能の例を産、学のそれぞれの立場から紹介するとともに、新たな「素材」が今後のBeyond 5G (6G)時代にどのように貢献できるかを議論します。

プログラム概要

開催日時 2023年12月12日(火)13:30~16:30
開催形式 会場100名/オンライン併催 300名
主催 川崎市(経済労働局) 、慶應義塾大学 新川崎先端研究教育連携スクエア
協力 川崎市産業振興財団、川崎信用金庫
会場 新川崎・創造のもり かわさき新産業創造センター AIRBIC 1F会議室
セミナーチラシダウンロード

第一部
『有機ELの次は?』

13:35~14:00
城戸 淳二
山形大学 大学院理工学研究科 有機デバイス工学専攻 教授 

《概要》液晶の次は液晶、と言った液晶メーカーの社長がいました。今や、ディスプレイといえば有機EL。スマホから大型テレビまで、そしてVR用のマイクロディスプレイまで有機ELです。有機EL研究35年、基礎研究から大型テレビ技術まで、研究開発に携わりました。テレビも、ブラウン管に始まり、液晶、プラズマといくつか技術の変遷を体験しています。さて、その次はなんでしょうか?ズバリお答えいたします。

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『印刷技術とエレクトロニクス』

14:00~14:25
中村 典永
大日本印刷株式会社 フェロー 
ファインデバイス事業部 副事業部長

《概要》大日本印刷は印刷技術を核として多方面に事業を拡大してきました。 今回は、スマートフォンやノートブックPC、TVなど身近なデバイスの中に使われている弊社の製品と印刷技術との関係を解説するとともに、慶應義塾大学との共同研究の事例を含めた最先端の開発状況をお話いたします。

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『プラスチック光ファイバによる情報化社会への貢献』

14:25~14:50
石丸 康人
日東電工株式会社 ICT事業部門 回路新規事業推進部 部長 

《概要》Nittoでは高分子機能制御技術を活かした幅広い製品を市場に展開している。2017年より慶應義塾大学小池研究室とプラスチック光ファイバの開発・量産化に向け共同研究開始。2023年よりアクティブオプティカルケーブルとして量産化開始。医療やモビリティ、データセンタなど様々な分野で、プラスチック光ファイバという材料を軸として社会貢献を実現すべく活動しており、その取り組みをご紹介。

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『Beyond 5G (6G)へ向けたフォトニクスポリマーの新展開』

14:50~15:15
小池 康博
慶應義塾大学 教授  
慶應フォトニクス・リサーチ・インスティテュート所長

《概要》Beyond 5G(6G)は、次世代の基幹的な情報通信インフラとして、あらゆる産業や社会活動の基盤となり、普及が著しく進んでいくことが見込まれています。 本講演では、現在進めているNICT「Beyond 5G研究開発促進事業」におけるエラーフリープラスチック光ファイバ(POF)の研究開発状況を中心に、フォトニクスポリマーの最新の研究成果をご紹介すると共に、今後の展望をお話し致します。

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15:15~15:30

質疑応答
第二部

15:30~16:30

名刺交換会 ※会場参加者のみ

講演者プロフィール

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城戸 淳二
山形大学 大学院理工学研究科 有機デバイス工学専攻 教授

1959年大阪府東大阪市生まれ。1984年早稲田大学理工学部応用化学科卒業、1989年ニューヨークポリテクニック大学大学院にてPh.D.修了、1989年より山形大学、現在に至る。この間、有機ELの材料、デバイスの開発に従事、93年には世界初の白色発光素子の開発に成功、経済産業省・NEDOの有機ELプロジェクトの総括責任者、2003年より7年間、山形県産業技術推進機構有機エレクトロニクス研究所長も務めた。 2013年紫綬褒章受章。2014年よりトムソン・ロイターHighly Cited Researcherに5回連続で選出。



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中村 典永
大日本印刷株式会社 フェロー
  ファインデバイス事業部 副事業部長

1988年 大日本印刷株式会社 入社
 建材研究所に配属 
  紫外線硬化型樹脂を用いた製品開発に従事
1992年 中央研究所で反射防止膜の開発に着手
1996年 岡山で光学フィルム生産工場の立ち上げ
以降 光学フィルムの開発に従事
専門分野:光学フィルムの設計、材料、コーティング技術
 



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石丸 康人
日東電工株式会社 ICT事業部門 回路新規事業推進部 部長 

2003年 日東電工株式会社入社
フレキシブル回路基板、光通信技術開発に従事
2017年 慶應義塾大学とプラスチック光ファイバ共同研究開始
2023年 ICT事業部門 回路新規事業推進部長



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小池康博
慶應義塾大学 教授 
慶應フォトニクス・リサーチ・インスティテュート所長

小池康博教授は、屈折率分布型プラスチック光ファイバー(GI POF)の発明者として国際的に知られている。新規光機能をもつフォトニクスポリマー分野の開拓者であり、光散乱導光ポリマー、ゼロ複屈折ポリマー等の発明技術は、既存の液晶テレビやノートパソコンに採用されている。国予算の主な研究プロジェクト、科学技術振興機構ERATO、内閣府最先端研究開発支援(FIRST)プログラム等を経て、2022年~現在 NICT Beyond 5G研究開発促進事業「エラーフリーPOFによる革新的通信システムの開発」を代表研究責任者として推進している。顕著な功績が認められ、藤原賞、紫綬褒章、SID Special Recognition Award等多数受賞している。

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