News Scrap

慶應義塾 新川崎・創造のもりオープンセミナー

2021.10.14

慶應義塾大学 新川崎(K²)タウンキャンパスでは、様々な分野の先端的研究と、川崎市内外の企業等との産官学連携を推進しています。今年度のK²オープンセミナーでは、Society 5.0に向けた日本社会の課題解決に関わる研究成果と、その実用化の可能性をご紹介し、これからの技術と社会の在り方について議論・考察します。
新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、オンラインで開催いたします。

第1回 『イノベーションを生み、育む都市・コミュニティとは』

プログラム概要

開催日時 2021年10月27日(水)13:30~15:30
開催形式 オンラインセミナー(Zoom ウェビナー)
プログラム
主催 川崎市(経済労働局) 、慶應義塾大学 新川崎 K2タウンキャンパス
協力 公益財団法人 川崎市産業振興財団 、川崎信用金庫
オンラインセミナーチラシダウンロード

セミナー申込み

第一部
次世代IoT社会を拓くフォトニクスポリマーの新展開

13:35~13:55
小池 康博
慶應義塾大学 教授
慶應フォトニクス・リサーチ・インスティテュート所長

IoT(Internet of Things)の発展により、あらゆる場所で大容量かつ高品質のデータ伝送が当たり前に求められています。現在、光ファイバー通信網は石英系光ファイバーにより整備されてきましたが、従来の石英系光ファイバーは、一般消費者によるあたりまえの簡単な抜き差し、取り回しが困難で、家庭内を含む短距離光通信が実現できていません。また、東京オリンピックに向けて整備が進められてきました4K8K映像技術は、放送業界に留まらず、より高精細な映像が求められる医療分野などにも様々な効果が期待されています。このような中、高速伝送が可能でフレキシブルな屈折率分布型プラスチック光ファイバー(GI型POF)、さらには高精細ディスプレイを実現する各種高機能フィルムに大きな期待が寄せられています。 最近、GI型POF母材のミクロな不均一構造に起因して光通信システムの雑音が低減するという新たな特性が見い出され、次世代短距離データ通信でGI型POFが大きな優位性を有していることが明らかとなってきました。本講演では、今後到来するIoT時代のための高帯域・低雑音POF、さらには、ディスプレイ用高機能フィルムを実現するフォトニクスポリマー技術の研究開発の動向について概説します。
POFイメージ図


第二部
心筋再生医療:世界に向けたアカデミアからの産業創出

13:55~14:15
福田 恵一
慶應義塾大学 医学部循環器内科教授
Heartseed株式会社 代表取締役社長

心筋細胞は胎児期には細胞分裂するが、出生後は細胞分裂を行わない。このため、心筋梗塞や心筋炎等で一部の心筋細胞が壊死に陥ると、心臓は心筋不足になり心不全になる。薬物治療はある程度有効だが、重症例に対しては心臓移植が行われる。一方、心臓移植はドナー不足のため本邦では年間50例程度に過ぎない。私はアカデミアに所属するものとして、科学の力でこれらの重症心不全患者の治療法を作るべきと考え、1995年から再生医療の研究を開始した。当初は骨髄幹細胞、ヒトES細胞を材料としたが、2006年からヒトiPS細胞から心筋細胞の作出を試みた。安全高効率なiPS細胞作出法、心室筋の作出法、未分化iPS細胞除去法、効率的移植法、移植デバイス等様々な技術を開発し、この技術を社会実装するため慶應大学発ベンチャーHeartseed社を設立した。大型資金調達をするとともに、世界第7位の製薬会社ノボノルディスクと業務提携し、世界共同治験、世界への販路拡大を目指して開発を進めている。2021年からは大学発臨床研究、企業治験に移行する予定であり、心不全に悩む多くの人々に新規治療法を届けたいと考えている。
福田教授セミナーイメージ


第三部
『新川崎・創造のもり』に思う~過去・現在・未来~

14:15~14:35
三浦 淳
公益財団法人川崎市産業振興財団 理事長

1999年の「新川崎・創造のもり計画」の策定に合わせて、慶應義塾大学と川崎市は、両者の持つ資源を活用し、地域社会や研究・教育・産業の振興に向けて協定を結んだ。 以来、「慶應義塾大学新川崎(K²)タウンキャンパス」、「川崎市新産業創造センター(KBIC本館)」、「ナノ・マイクロ産学官共同研究施設(NANOBIC)」、「産学交流・研究開発施設(AIRBIC)」の整備を進め、創造のもり地区を中核として、新川崎エリアは、2万人ほどの研究者・技術者を抱える国内有数のイノベーションクラスターとして成長してきている。 計画策定に至る時代状況を振り返るとともに、新川崎エリアや創造のもり地区の現在の到達状況を確認する。さらにSociety 5.0を目指す日本社会の置かれた現状と地域社会課題を踏まえ、他のエリアの事例を参照しつつ、今後の新川崎エリアのオープンイノベーション拠点のあり方と創造のもり地区の今後を考える。 20年にわたり、この計画・整備にかかわってきた一人として、過去を振り返り、現在を考え、未来の新川崎にエールを送る。


対談
イノベーションを生み、育む都市・コミュニティとは

14:40~15:30
鈴木哲也(司会) 三浦淳 天谷雅行 小池康博 福田恵一


講演者プロフィール

鈴木 哲也

慶應義塾大学 新川崎先端研究教育連携スクエア副スクエア長
理工学部教授

1985年 東京工業大学工学部無機材料工学科 卒業
1987年 東京工業大学理工学研究科原子核工学専攻 修士修了
1990年 東京工業大学理工学研究科原子核工学専攻 博士修了
      (工学博士)
1990年 米国 Case Western Reserve University,
      Dept. of Mater. Sci. Research Associate
1996年 慶應義塾大学理工学部機械工学科 専任講師
1998年 慶應義塾大学理工学部機械工学科 助教授
2005年 慶應義塾大学理工学部機械工学科 教授
2013年 慶應義塾先端科学技術研究センター(KLL) 所長
2019年 慶應義塾大学研究連携推進本部長
主な社会的活動(国等の委員歴等):
2004年 経済産業省 非鉄金属課 基盤技術研究会 幹事
2006年 神奈川県環境調和型機能性表面プロジェクト 研究リーダー
2006年 JST 都市エリアプロジェクト 研究リーダー
2009年 関東経済局:低炭素社会に向けた技術発掘・
     社会システム実証モデル事業研究リーダー 
2009年 JST 日本-フィンランド交流事業 研究リーダー
2010年 JST 地域イノベーション創出総合支援事業 研究開発リーダー
2012年 JST 復興促進プログラム(マッチング促進) 研究リーダー



天谷 雅行

慶應義塾 常任理事
新川崎先端研究教育連携スクエアスクエア長
医学部教授

1985年 慶應義塾大学医学部卒業
1989年 慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程修了
1989年 北里研究所病院皮膚科
1989年 米国国立衛生研究所国立癌研究所皮膚科
         (Dermatology Branch, NCI, NIH)
1992年 東京電力病院皮膚科
1996年 愛媛大学助手(医学部皮膚科学)
1996年 慶應義塾大学専任講師(医学部皮膚科学)
2005年 慶應義塾大学教授(医学部皮膚科学)
2007年 慶應義塾大学病院副病院長(2013年9月まで)
2013年 理化学研究所 生命医科学研究センターチームリーダー
         (非常勤)
2013年 慶應義塾大学医学部学部長補佐(2017年9月まで)
2017年 慶應義塾大学医学部長(2021年7月まで)
2021年 慶應義塾大学常任理事(研究担当)
         現在に至る
専門
臨床領域 皮膚全般、自己免疫性水疱症、アレルギー性疾患、皮膚感染症
研究領域 皮膚免疫学、細胞生物学、分子生物学
受賞歴:
1991年 皆見賞(日本皮膚科学会)
2000年 JSID賞(日本研究皮膚科学会)
2002年 Alfred Marchionini Forschungspreis 2002
      (20th World Congress of Dermatology)
2005年 CE.R.I.E.S. Research Award
2006年 日本学術振興会賞
2006年 日本免疫学会賞
2010年 Honorary membership of the Austrian Society of    
                   Dermatology and Venerology
2012年 ベルツ賞(一等賞)
2015年 Honorary membership of the European Society for
     Dermatological Research
2015年 Honorary membership of the German Dermatology
      Society
2016年 International honorary member of American
      Dermatological Association
2016年 International Member of the National Academy of
      Medicine, USA
2018年 日本学術会議会員(24-25期)
2019年 Honorary membership of the Society for Investigative Dermatology



小池 康博

慶應義塾大学 教授
慶應フォトニクス・リサーチ・インスティテュート所長

1982年 慶應義塾大学大学院工学研究科博士課程修了(工学博士)
1989~1990年 米国ベル研究所研究員
1997年~2020年 慶應義塾大学理工学部教授
2010年~2020年 慶應義塾評議員
2010年~ 慶應フォトニクス・リサーチ・インスティテュート所長
2020年~ 慶應義塾大学 教授
2000年~2005年 科学技術振興機構ERATO総括責任者
2005年~2011年 科学技術振興機構ERATO-SORST研究統括
2010年~2014年 内閣府最先端研究開発支援(FIRST)プログラム中心研究者
2015年~ 産官学連携プロジェクト多数進行中

受賞歴:
2001年 藤原賞、2006年 紫綬褒章、2009年 文部科学省「科学技術への顕著な貢献
2009ナイスステップな研究者」、2013年 向井賞、2015年SID Recognition Award,
2019年 高分子学会 高分子科学功績賞、2021年高分子学会フェロー、他



福田 恵一

慶應義塾大学 医学部循環器内科教授
Heartseed株式会社 代表取締役社長

1983年3月 慶應義塾大学医学部卒業
1987年3月 慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程修了
1990年5月 慶應義塾大学医学部助手(内科学)
1991年7月 国立がんセンター研究所研究員(細胞増殖因子研究部)
1992年8月 米国Harvard大学医学部Beth Israel 病院分子医学研究室留学
1994年8月 米国Michigan大学医学部心血管研究センター留学
1995年1月 慶應義塾大学医学部助手(内科学)
1999年4月 慶應義塾大学医学部心臓病先進治療学講師
2004年4月 慶應義塾大学医学部呼吸循環器内科講師
2005年4月 慶應義塾大学医学部再生医学教室教授
2007年10月 慶應義塾大学医学部長補佐、北里記念医学図書館長
2010年3月 慶應義塾大学医学部循環器内科教授
2015年11月 Heartseed株式会社設立


受賞歴:
1999年6月 慶應義塾大学医学部三四会賞北島賞
2001年9月 ACCP国際胸部疾患学会日本部会賞
2002年3月 東京都医師会医学研究賞
2002年11月 日本医師会医学研究助成賞
2003年1月 慶應義塾大学医学部坂口光洋記念医学研究助成賞
2005年4月 第30回日本心臓財団・日本循環器学会佐藤賞
2010年11月 第47回ベルツ賞
2011年10月 第28回持田記念学術賞
2012年12月 第9回井村臨床研究賞
2014年5月 The President Lecture Award from ISHR
2015年4月 文部科学大臣表彰科学技術賞
2021年3月 内閣府科学技術政策担当大臣賞(Japan Venture Award 2021)
2021年8月 文部科学大臣賞(科学技術振興機構主催大学発ベンチャー表彰)



三浦 淳

公益財団法人川崎市産業振興財団 理事長

1952年 川崎市生まれ。横浜国立大学経済学部卒業
1975年 川崎市役所に入所。
財政局や総合企画局等において、行財政改革、予算編成、総合計画策定等の役職を歴任。
2010年に副市長に就任し、臨海部におけるライフサイエンス、エネルギー拠点形成、川崎駅や武蔵小杉周辺地区再開発、新川崎地区拠点形成等、産業施策・まちづくり分野を幅広く担当。宮崎県、世田谷区等との自治体間広域連携協定の締結、民間事業者やNPO法人等、多様な主体との協働・連携のまちづくりを推進。
2018年6月から現職。
 
1975年3月 横浜国立大学経済学部卒業
1975年6月 川崎市役所入所(中原区役所税務部市民税課)
1998年4月 総務局行政システム推進室主幹
1999年4月 総合企画局企画部企画調整課主幹
2000年4月 財政局財政部財政課主幹
2002年4月 財政局財政部財政課長
2003年4月 総合企画局企画部長
2005年4月 総合企画局都市経営部長
2006年1月 総合企画局長
2010年4月 川崎市副市長
2014年4月 川崎市副市長(2期)
2018年3月 川崎市役所退職
2018年6月 公益財団法人川崎市産業振興財団理事長就任
現在に至る

メニュー