1975年東北大学大学院工学研究科応用物理学専攻修了(工学博士)。
環境庁国立公害研究所(現国立環境研究所)研究員、主任研究員、室長、総合研究官を経て、1997年より現職。
環境情報学部教授兼政策・メディア研究科委員。
玄関先に停めてある小さな乗りもの。これに乗り込んでキーボードに番号を打ち込む。 今日の目的地の電話番号だ。そして、スタートのスイッチを押すと、音もなく滑り出す。 あとは何もしなくてよい。庭先を出て、街の中を走り、高速道路に乗ると、時速200kmに達する。 走行中の振動もない。排ガスもない。室内は、自分だけの空間。その中で自由な時間を過ごす。 今日は気分がいいので音楽を聴きながらアスレチックをする。途中でお腹がすいてきた。画面上の 地図で見ると近くにドライブスルーがある。この店の位置を指で触れると、その乗り物は減速を始め、 進路を変え、自動的にそこに導かれる。店の近くまで来ると、同じ画面にメニューが映る。 いつものハンバーガーの画面に指をやる。店に着くと、カウンターの前には既に注文の品が用意されていた。 これを受け取るとこの乗りものは再びスピードを上げた。
たとえばこのような乗りものを想像する。これを実現するためにはどうしたらよいか。そのために必要な性能と機能はどうか。 現実の乗り物とするためのレイアウト、構造、利用する部品をどう選ぶか。そして、その部品をどう作るか。 このような道筋がこれからの理想の交通システムを開発するための基本的な手法である。 そして、ここで用いられるキーテクノロジーは車体を電動化する技術とセンサー及びコンピュータを用いた自動運転技術である。 これらの技術を駆使して新しい時代の交通のコンセプトを作り、車体を設計し、要素技術の開発を行うことが本研究の目標である。
